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ポジテクタ―6000膜厚プローブは、モデルによって測定できる内容が異なります。
製品コードでKH-PRB-の後に F が付くモデルは、「磁性金属素地用」で炭素鋼などの鉄(磁性)金属の上の非磁性膜の厚みを測定できます。
製品コードでKH-PRB-の後に N が付くモデルは、「非磁性金属素地用」で非鉄金属の上の非導電性膜の厚みを測定できます。
製品コードでKH-PRB-の後に FN が付くモデルは、一般に「デュアル」、「両用」、「コンビネーションプローブ」と呼ばれるもので、F⇔Nのモードを切り替えて、鉄(磁性)金属の上の非磁性膜の厚みや非鉄金属の上の非導電性膜の厚みを測定することができます。
すべての膜厚計は、下図に示すように、下地の粗さにある程度影響を受けます。
一般に、塗膜の厚さは粗い表面の最も高い「山」から測定するのが良いとされており、そうすることで、その山が防食効果のある保護膜でどれだけ覆われていることを確認することができます。しかし、膜厚計は「有効磁気面」から膜厚を測定します。有効磁気面は、プロファイルの最も高い山と最も深い谷の間のどこかに位置しています。
ISO 19840、ASTM D7091、SSPC-PA 2は、膜厚計の種類と測定条件に応じて、同様の解決策をいくつか提案しています。
1つの方法は、塗装されていない鋼鉄の下地で膜厚計がゼロを読み取ることを確認し、必要であればゼロに調整することです。これは、金属表面が滑らかな場合によく使われる方法ですが、粗面の場合には安定してゼロ点に調整することは難しくなります。
プローブの先端が粗面の山谷の最も高い位置にあるようにすることは事実上不可能であるため、適切な方法は、下図のようにプローブと素地表面の間に測定する塗膜の予想厚さに近い校正証明書付きの厚さが正確にわかっている(既知の厚みの)プラスチック製シム(フォイル)を置き、そのシムの厚さに膜厚計を調整することです(1点調整と呼ばれます)。プラスチックシムは、プローブの先端チップよりも広い面積で粗面の山のピーク上に置かれますので、調整が「山谷の山を越えて」行われるようになります。これにより、粗面の山のピークを覆う膜厚を最もよく再現することができます。
塗膜のない素地部分が存在しないために、どうしても素地上で調整が行えない場合、ISO 19840に準拠したポジテクタ―のゼロオフセット機能を使用することもできます。ゼロオフセット機能は、塗装されていない代表的な基材を使用せずに、粗い基材やブラスト加工された基材の上の塗料やコーティングの厚さを推定する場合に便利です。ブラストプロファイルの高さに応じて、事前に定義されたゼロオフセット値を選択することができます。また、カスタムゼロオフセット値をを入力することもできます。
ポジテクタ―6000 『KH-PRB-FXS』および『PRB-FHXS』プローブは、最高250℃までの高温になっている表面での膜厚測定にも適用できます。
そのほかのすべてのポジテクタ―6000膜厚計プローブは、50℃までの環境で使用することができます。これより多少温度の高い塗膜でも、読み取り後すぐにプローブを表面から離し冷やすことができるのであれば測定は可能です。その場合には、連続して測定することでプローブが熱を蓄積することのないように注意ください。また、プローブの温度が必ず50℃以下になってから測定を再開してください。
プローブが入るかどうか?当てられるかどうか?で判断することは適切とは言えません。
測定物の大きさや測定部の面積がポジテクタ―6000プローブによる測定に適しているかどうかを確認するためには、まず塗装されていない部分でゼロ点を確認し必要に応じてゼロ点調整をしてください。ゼロ点が再現できない場合には測定には不適であると判断されます。さらに、校正証明書付きの厚みが正確にわかっているプラスチック製シム(フォイル)を使用し、その測定値がシムとプローブの組み合わせの許容範囲内であれば、その測定は適しています。
ポジテクタ―本体とプローブコネクター部は、IP65の防水・防塵性能を持ちますが、水中での使用はできません。ポジテクタ―6000の標準プローブで水中使用が可能と示されているものは密閉構造になっており、水中での使用に適しています。水中や遠隔での測定用に、延長ケーブル(最大75m/250ft。プローブ種により異なります)を承っています。
ポジテクタ―6000は本質防爆仕様ではありません。
永久磁石式のメカニカル膜厚計(ポジテスト、ポジペン)をご検討ください。
はい。ただし、鋼鉄に施されたニッケル皮膜が、どのようなタイプのものであるかに依存します。
ニッケルめっきが電気分解のプロセス(ニッケル浴に電流を流す)により析出された場合、結果として得られるコーティング(一般に「e-ニッケル」と呼ばれる)は常にある程度の導電性と磁性を持つため、鉄または非鉄金属に適用した場合は当社のポジテクタ―6000で適切に測定することは困難です。
無電解ニッケルは、電流を加えない自己触媒プロセスによって析出されます。このプロセスのニッケル浴が最低8%のリンを含む場合、生成されるニッケルめっきは実質的に非磁性となりますので、その厚みはポジテクタ―6000の Fモデル(FNモデルのFモード)の磁気原理膜厚計で測定することが可能です。ただし、素地は鉄(鋼)であることが前提です。
mil (ミル) は ヤード・ポンド法の単位で、1/1000インチです。ミルはミリと紛らわしいため、thousandth(1000分の1)の省略形で thou (サウ) を用いることもあります(主に米国)。
表示単位は μmを示すmicrons を選ぶことも、英国や米国でしばしば用いられることがあるヤード・ポンド法の thou/mils を選ぶことも可能です。
果たしますので、FNDSプローブはFNSプローブを兼用することが可能です。
FNDSプローブ(製品コード:KH-PRB-FN-DS)はメニューで「duplex(2層)」測定モードを選択した場合には、下図のように鉄素地上の亜鉛皮膜とその上の塗膜とを同時に測定しそれぞれの厚みを表示します。「duplex(2層)」測定モードを選択しなかった場合には、FNS(製品コード:KH-PRB-FN-S)と同じ働きをします。すなわち、鉄素地上の非磁性塗膜の膜厚およびアルミやSUS304などの磁性のないステンレスの上の非導電性塗膜の膜厚を測定することができます。