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PosiTector UTG 超音波厚さ計 (超音波厚み計) Q&A

Q1:プラスチックやゴムなどの非金属材料の厚みを、ポジテクターUTGで測定することはできますか?

素地上の塗膜としてのプラスチックの厚み=膜厚を測定することはできませんが、単体として存在するプラスチックシートやプラスチック管などの厚みを測定することはできます。

ポジテクタ― UTGには、一般的な材料の音速があらかじめプログラムされています。また、音速を入力することもできます。PosiTector UTGは、1,250~10,000m/sの幅広い音速に調整することが可能です。

ポジテクターUTGにおいてプリプログラムされている右表の一般的な材料の音速から選択するか、使用者が簡単に独自の音速を入力することもできます。

材料
メニューで選択できるもの
音速
m/s
測定可能最小厚さ
mm
測定可能最大厚さ
mm
4,547 1.02 96.52
ステンレスSUS303 5,664 1.02 127.00
1018鋼 5,918 1.02 127.00
AL 2024アルミ 6,375 1.27 127.00
プレキシグラス(アクリル樹脂) 2,692 1.02 50.80
PVC 2,388 0.89 50.80
ポリスチレン 2,057 0.89 50.80

測定可能な最小厚さ・最大厚さは素材の表面状態などに影響を受け変わります。

Q2:ポジテクタ―UTGは、鋳鉄/ダクタイル鋳鉄やアルミニウム鋳物の厚さを測定できますか?

ポジテクタ―UTG-CLFプローブは、鉄、アルミニウム、亜鉛などの鋳物などの超音波に対する減衰性を示す材料を測定するために設計されています。

Q3:ポジテクタ―UTG-Cとポジテクタ―UTG-Mの違いは何ですか?

UTG-C(腐食)シングルエコープローブは、デュアルエレメントトランスデューサ、フォーカス「Vパス」、Vパス補正を使用して、特に激しい腐食や孔食のある金属の厚さを測定するように設計されています。UTG-Cシングルエコープローブは、材料外側に塗膜がある場合、その影響を打ち消す機能はありません。適切な測定精度を得るために、一般に測定ポイントに存在する塗膜をはく離する必要があります。

UTG-M(マルチエコー)プローブは、単一素子のトランスデューサを使用して、外側の塗膜の影響を無くして、新しい構造物や軽く腐食した構造物の金属の厚さを測定できるように設計されています。超音波ビームは、表面に対して90°の角度で材料の背面壁に直線的に発信されます。連続した3つの背面壁エコーが検出されると、プローブは時間差をベースに計算を行い、読み取り値から塗膜の影響を取り除きます。

Q4:表面に塗装があり、それが剥がせない場合、ポジテクタ―UTG-Cは使用できますか?

測定自体は可能ですが、不正確な値になる可能性があります。樹脂の塗膜は、金属よりも音速が遅くなるため、測定器からは塗膜が実際よりも厚く認識されることになり、測定値に大きな影響を与える可能性があります。ポジテクタ―UTG-M と ポジテクタ―UTG-P は、スルーペイント技術により、塗装された金属構造物の外側のコーティング厚を無視し、金属厚のみを表示します。

Q5:ポジテクタ―UTGは、裏面・内面が激しく腐食している材料の厚みを測定できますか?

ポジテクタ―UTG-C(腐食)は、裏面に孔食や中程度から重度の腐食がある金属構造物の厚さを測定するために設計されています。

Q6:UTG-Mのスルーペイント技術を利用して塗膜下の金属の厚みを測定する場合に注意すべきことは何ですか?

マルチエコーのモデルは5MHz のシングルエレメントを使用していますが、鋼材などの表面に塗膜があってもその影響を無視して金属の厚みのみを測定することができます。ただし、測定する金属は、塗膜のあるなしに関わらず、比較的に平滑なものまたは腐食の程度は軽いものに限定されてしまいます。鋼管の場合には、推奨される最小外径は200mmになります。UTG-Mは測定の精度と信頼性を得るために、3回以上の連続したエコーによる平均値で評価して表示します。

Q7:UTG-Mのスルーペイント技術を利用して塗膜下の金属の厚みを測定する場合に、金属上の塗膜の厚みに上限はありますか?

塗膜の最大厚さを正確に示すことは困難です。
塗料は、「音速」の値が変化します。塗料にはさまざまな「音速(材料中を超音波が伝播する速度)」のものがありますが、その値が大きく速いほど、測定可能な塗料の厚みは厚くなります。例えば、ゴムは音速が小さいため測定可能な最大値は小さくなります。
塗膜の厚さは、その下の測定できる金属素地の最大厚さに直接的に関係します。逆から言うと、金属素地の薄いほど、その上の塗膜が厚くても測定することができるという関係になります。
あくまで目安ですが、一般に6mm (250mils) 程度までの塗膜であれば、塗膜の影響を無視して下の金属の厚みを測定できると思われます。

Q8:UTG-Mの適用を確かめるために、金属素材の上にシム(フォイル)を置き測定したのですが反応しません。なぜですか?

シム(フォイル)を金属の上に置いた場合、フォイルと金属の間にはわずかな隙間が存在するため超音波はそこで反射しシム自体の厚みを計ろうとしてしまいます。UTG-Mで測定できる板厚は2.5mm~ですからそれ以下のシムであれば「検出できない」ということになります。もし、金属の上にシムを置いて測定の可否を確かめられたい場合には、シムと金属の間にもカプラントを塗ることで超音波の拡散を防げる場合もありますが、確実ではありません。検証する場合には、金属上に実際に塗装されたもので行うのが本来の方法です。

Q9:音速の異なる素材の厚みを測る場合、測定できる最小厚みや最大厚みは変わるのでしょうか?

はい、変わります。
下表は、超音波厚み計で測定される一般的な材料の縦波超音波速度です。材料の速度は、温度、組成、結晶粒、その他の要因によって異なる場合があります。最高の精度を得るには、厚みが既知のサンプルを用意され、音速を確認してください。
PosiTector UTG にあらかじめプログラムされた音速はこの表の通りですが、ここから選択するか、もしくはご自身で音速を入力ください。

Material(メニュー項目) 音速(m/s) 測定最低厚(mm) 測定最大厚(mm)
鉄(純粋な鉄) 4,547 1.02 96.52
SUS303 5,664 1.02 127.00
鋼(STEEL 1018) 5,918 1.02 127.00
アルミ(AL 2024) 6,375 1.27 127.00
プレキシガラス(アクリル製) 2,692 1.02 50.80
塩ビ(PVC) 2,388 0.89 50.80
ポリスチレン 2,057 0.89 50.80

測定最低厚と最大厚は、表面の平滑性、温度、素材の組成などにより変化する可能性があります。

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