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ドライウォール・石膏ボードは、一般に3層(下塗り1層、上塗り2層)で塗装されることが多いようです。従来は、破壊試験法で測定が行われていましたが、現在は超音波膜厚計で非破壊で測定することが可能になってきています。測定膜厚範囲としては75~125μmの範囲になることが一般的です。課題としては、プライマーが壁紙に吸収されやすいこと、塗装表面の粗さや凹凸の影響、目地材の上から測定する場合の影響、塗料やプライマーの層を個別に測定する必要があること…などがあります。
ポジテクター200-Bとアドバンス本体の組み合わせが候補となります。全体の膜厚と条件によりますが3層までの各膜厚を測定することが可能です。また、グラフィックモードにより、塗膜の詳細な分析が可能です。
ポジテクター200-Bは、多くのケースでドライウォール・石膏ボード上の塗膜の膜厚測定に対応できます。測定範囲は13~1000μmです。
ドライウォールの塗装には、継ぎ目やコーナーあるいはテーピング材という異なる下地がよく存在します。ポジテクター200-Bでは、多くのケースでそれらの上の塗膜が測定可能です。
壁面には、経年のメンテナンスにより何層にも塗り重ねられた塗装となっていることもあります。ポジテクター200-Bは、塗装の最終的な総厚を知る必要がある場合に理想的な測定器です。下塗りは薄く、そのほとんどが基材に吸収されるため、トータル膜厚への影響は一般にごくわずかです。
塗装された面には、写真のように刷毛やローラーによって表面に多くのケースでわずかな凹凸模様があります。
塗膜表面に凸凹模様ある表面や粗い表面では、ポジテクター200は通常、塗膜の山の頂上から下地までの塗膜の厚さを特定して表示します。これは、図の距離#1となります。
カプラントがプローブと塗膜の間の空隙を埋めることで、超音波パルスは散逸せずに塗膜に入りやすくなります。
しかし、この表面の凸凹模様が原因で、膜厚計の測定値が実際より低く表示されることがあります。この場合はほとんどのケースで距離#2を読み取ってしまっていることが考えられます。この現象は、カプラントと塗膜との界面からのエコーが、塗膜とと基板の界面からのエコーよりも強いために起こります。ポジテクター200には、表面の粗さに起因するエコーを無視するために、ユーザーによる調整が可能な独自の「範囲調整」機能があります。
範囲調整のLo(測定の下限値)を、カプラントの厚みである#2を超える値に設定することで、正しい測定が可能になります。
アドバンス本体とポジテクタ―200-Bとの組み合わせることにより、合計膜厚と多層膜の3層分の個々の膜厚の両方を測定することができます。また、塗膜の詳細な分析が可能なグラフィック表示機能を備えています。
大型タッチスクリーンディスプレイは、測定値を数値とグラフの両方で表示することができます。超音波パルスが塗膜中を通過するようすをグラフィカルに表現しています。
塗装された壁面には、ローラー等によって表面にわずかな凹凸があるものがあります。
膜厚計の表示画面に超音波パルスの最も強い反射波を表示することで、塗膜の厚さを特定します。グラフィックディスプレイにより、さまざまな情報を得ることができます。この例では、下の層の表面の凸凹の量が表示されています。
合計膜厚を測定しているときに、ドライウォールの継ぎ目を覆っているジョイントコンパウンドの上に来ると、決まったように高い測定値が表示されることがあります。この場合、ジョイントコンパウンドの厚みも合計膜厚に含まれていると考えられます。これは、ジョイントコンパウンドとプライマーよりも、ドライウォールとジョイントコンパウンドの間に大きな密度差があるため、大きなエコーがそこから反射してくるためです。膜厚計の設定で2層測定に変更すると、右図に示すように、膜厚計は塗料の合計膜厚とジョイントコンパウンドの厚みを個別に識別します。