温感部は雰囲気中に露出せず、円筒の中にあります。そのため、右図のようにケーブル(素線)タイプと比較して穏やかな変化になって表現される傾向があります。
局部的な変化を含めて捉えたい場合にはケーブルタイプ、炉の全体の温度傾向を捉えたい場合には雰囲気温度専用タイプが適します。
なお、炉内風速が極端に低いような炉や炉内循環を行なっていない例えばクリーン炉のような場合には、雰囲気温度専用プローブを用いると風速がないため筒内に温度がこもってしまう(置換されない)ため、正しい温度が測定できない場合があります。
赤外線炉の場合、温感部が直接輻射を受けないため、輻射の影響を緩和して雰囲気温度を測定することができます。しかし、エネルギーの強い中~近赤外線や炉内風速が低い炉では、円筒部が輻射の作用で雰囲気温度以上に加熱されてしまい正確には測定できなくなります。
» 赤外線炉測定のコツと注意点