1.想定される原因は?
電池が残量が十分であった場合には、おそらく測定中にメモリーオーバーになったのだと思います。メモリーオーバーになると自動的に電源がOFFになり測定中に異常があったことをお知らせします。
2.対策は?
●メモリーの消費ペース
データロガーが記憶できる測定点数のトータルメモリー数は253,000データポイントです。
例えば、計測間隔(Logger Settings の Interval)が1秒ごとである場合、1つのセンサーは1秒ごとに1メモリーずつ使用していきます。6点のセンサーを用いて、60分間計測した場合は次のようにメモリーを消費します。60分は3,600秒です。1つのセンサーあたり3,600データポイントを使用します。したがって6点で21,600データポイントを使用したことになります。
もし90分の計測だと32,400データポイントを消費します。
●使用可能なメモリー領域
メモリー領域をどのように区分して使うかを決めるのが、記録設定(LOGGER SETTINGS)のメニュー項目のLog Blocks(記録区分)です。
1回の計測で全領域の253,000データポイントを使用できるようにするのが 1 big LOG block です。使用領域が広大である反面、1回の計測ごとに上書きになってしまいますので、計測ごとにデータをPCにダウンロードさせる必要があります。
10 LOG blocks は全領域10等分して1回ごとの計測に割り当てますので、1回の計測で使用できるメモリー数は自動的に25,300に限定されます。
計測ごとに1つずつBlockを変えながら10回まで上書きされることなく計測できます。11回目は最初のBlockを上書きして使用します。
●メモリーオーバーが生じる理由
例えば、10 LOG blocks では1回の計測に使用できるメモリー数は25,300に限定されます。
先のメモリーの消費ペースで例示した、測定間隔を1秒ごとにして、6つのセンサーを使用して測定した場合、約70分でメモリー数は限界に達し、超えるとメモリーオーバーとなり、データロガーは計測中でも自動シャットオフ機能が働き、計測が失敗したことをユーザーに知らせます。
●メモリーオーバーを避ける方法
1つは、メモリー領域を10等分して使用する 10 LOG blocks ではなく1回の計測領域が10倍となる 1 big LOG block モードで計測するという方法です。ただし、1回の計測が終了するごとにPCにデータをダウンロードしないと、次の計測では上書きされて前回のデータは消失します。
もう1つの方法は、計測間隔(Logger Settings の Interval)を長くすることです。1秒ごとの計測ではなく、2秒ごとの計測にすれば、メモリーの消費ペースは半分になり、計測可能時間は倍になります。
実用上問題のない計測間隔にしてください。
●10 LOG blocks と 1 big LOG block の切替え方法
データロガー本体のMENU画面から以下の手順で変更が可能です。
●計測間隔(Interval) の変更方法
データロガー本体のMENU画面から以下の手順で変更が可能です。