カッピング エリクセン どんな試験?

対象規格

JIS K5600-5-2(耐カッピング性), ISO4624

試験の目的

塗膜が部分的変形を受けたときの割れ及び金属素地からのはがれの抵抗性を評価します。
押し込み量を増やしながら変形を加えていきますので、塗料の伸び率に関わる評価が行えます。
旧JIS K5400 8.2で定められていたエリクセン値と同等のものです。

準備するもの

(1) カッピング試験装置

<概要>
●押し込み器は直径20mmの半円球(硬い磨かれた鋼)
●自動押し込み器の使用が望ましいが、試験条件を満足できるのであれば手動式でも可。
※旧JIS K5400 8.2でエリクセン試験機として規定されていたものと同じです。

(2) 試験板

試験板は長方形で、幅及び長さはともに最小70mm(上限は装置による)で、厚みは0.3~1.25mmが原則です。

手順

  1. ① 塗面を型(下側)に向けて装置に固定し、押し込み器を試験板に接しさせます(押し込み器のゼロ点)。
  2. ② 押し込み器の先端を0.2±0.1mm/sの速さで一定深さまで押し込みます。
  3. ③ 目視(合意のある場合は倍率10倍のルーペ)で塗膜割れ及び素地からのはがれの有無を確認します。
  4. ④ 塗膜の割れ及びはがれがはじまったら押し込み器を止めて、押し込み深さを0.1mmのけたまで測定します。
    なお規格試験の場合には、予め決められた押し込み量で止めて、割れやはがれの有無を観察します。
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