TQC コンパクト&多機能膜厚計 PICCORO 測定操作の基本 [Model No. KT-LD800]

測定操作の基本

Step1

測定対象物を準備します。

Step2

本膜厚計を十分に余裕のある空間(少なくても製品や金属類から5cm以上離れた空間)で、電源ボタンを押します。
ピーピーという音がして画面に情報が表示されます。

<ご注意ください>
その際に電池残量表示がFULLであればOKですが、もしEMPTYである場合は電池残量が少なく測定結果は信頼性に欠けます。
電池を交換してください。
本膜厚計を工場出荷時の初期設定のままご使用になられた場合、最初はシングル測定モード、プローブモード自動切替(素地種を検知して自動でプローブモードを切り替える)、ダイレクト表示(測定値の記憶は行わない)の状態で測定が開始されます。
もし表示画面の左上のバッチ表示位置に右図のようにDIRと表示されている場合、ダイレクト表示状態になっています。この場合測定値の表示位置には測定が行われるまで何も数値が表示されていません。
DIRではなく、GEN(実際にはGENの後に使用しているバッチNo.が付いて例えばGEN1というように表示されます)と表示されている場合には、電源が切られる前の最後の測定値と統計データが表示されます。
<補足:バッチ(グループ)モードの切替>
DIR (Direct Group) モード
素早く測定値を確認したいときにこの直接表示モードを使用します。
このモードでは、測定値は一時的にRAMに記憶されるだけで、膜厚の電源が切られると消去されます。
測定値と統計機能はLCD画面に表示されます。
RAMは80個の測定値まで記憶できますが、80個を超えると最初の値が消去され、最後の値が記憶されます(常に最新の80個のみが記憶されます)。
新たな測定値が記憶されるたびに、統計数字は更新されたものが表示されます。
GEN (General Group) モード
GEN1 あるいは GEN4 のようにGENの後に使用されているバッチ(グループ)の№が表示されます(バッチは数は4であるため1~4までのいずれかの数字)。
このモードでは、測定値はメモリーに記憶され、膜厚の電源が切られても記憶されています。
メモリーは80個の測定値まで記憶することができます。
80個の測定値に達すると、その後も測定は可能ですが、測定値の左側に fl のマークが表示されその最後(最新)の測定値は記憶されず統計数字も更新されません
バッチモードの切替方法
  1. ①左ボタンを1回押し、表示をメニューモードに切り替えてください(最上部に『Root』が表示されます)。
  2. ②アップボタンもしくはダウンボタンで Option を反転表示させ、左ボタンで選択確定します。
  3. ③アップボタンもしくはダウンボタンで Group Mode を反転表示させ、左ボタンで選択確定します。
  4. ④『Direct 』『General 1』~『General 4』が表示されますのでアップボタンもしくはダウンボタンで選びたい項目を反転表示させ左ボタンで選択確定してください。
  5. ⑤ZERO ボタンを押し、通常の測定モードに戻ります。

Step3

通常は以下のセルフキャリブレーションを行ないます。

  • 1点セルフキャリブレーション(1点調整あるいはゼロ点調整=素地調整)
    ゼロ点調整あるいは素地調整とも言われるセルフキャリブレーションです。
  • 2点調整
    2点調整を行なうことで理想的な精度すなわち±(1~3%+2μm)以内の誤差となる精度を得ることが可能になります。
  • 多点調整
    素地が粗面(凹凸がある)である場合や想定される膜厚範囲が広い場合などに有効です。

ここではすでにセルフキャリブレーションが実施済みであるという前提で説明を先に進めます。セルフキャリブレーションの手順は、セルフキャリブレーションのページを参照ください。

Step4

測定を開始します。
膜厚計を塗膜に垂直に当ててください。(通常のシングル測定モード時になっていれば)ピーという音が1回したら膜厚計を持ち上げます。測定値がLCD画面に表示され、統計数字が更新されます。

Step5

ステップ4と同じ動作により次の測定を行ってください。

Step6

電源ボタン 電源ボタン を押すと電源を切ることができます。
オートシャットオフ機能が有効である場合、3分間膜厚計の操作を行わないと、まずピーピー、ピーピーという音がしてオートシャットオフを予告します。そのまま5秒程度何も操作をしないと自動的に電源が切れます。

<ご注意ください>
測定不安定度表示
膜厚測定時にLCD画面内の右下底部(電池残量表示の左隣)に表示される『測定不安定度表示』には3ランクがあります。
不安定な度合いが高い順から、ランク3『P_』、ランク2『P..』、ランク1『P.』となっています。
P_(ランク3)が表示された場合には、たいへん不安定であるために、膜厚値は表示されませんので、再度測定を試みてください。
おかしな数値が表示されたら
ZEROボタンを1回押すことで、その測定を取り消すことができます。
測定インターバルは1秒以上必要です
測定が終わり膜厚計を持ち上げたら、次の測定を行なうまでに約1秒間必要です。
また、その際にはプローブセンサー部が金属から5cm以上離れた状態で1秒間保ってください。
※測定と測定の間は、膜厚計を測定面から5cm以上持ち上げてください。
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