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Vol.11-10 連載企画:あわてず、あせらず、あきらめず 2011年10月号

人生を変える4つの質問 その1

経営者の一人としてずっと抱えているテーマがあります。経営者には、決して経済的には恵まれてはいない時代・環境の中で生まれ育った方が少なくなく、それをバネとしてたぐいまれなハングリー精神と忍耐力を発揮されている姿を目にします。後年は見事に後輩へのバトンタッチを果たされている方も多い一方で、その後なかなか後継者が育たず着地点がみつからない方も少なからず拝見します。経営者のある資質が強みとなって会社を発展させていった一方で、それがいつか弱みに変わる、強みだったものに自分自身が裏切られるようなターニングポイントのようなものが存在するのでしょうか?言い換えれば、『個の心』の強烈さが、逆に『公の心への昇華』を妨げてしまうような皮肉な現実というのがあるのでしょうか?私はあると思っています。自分自身も決してその例外ではないとさえ感じています。今回取り上げる本は、私にとって『公の心への昇華』をどのように進めていったらよいのかを教える『指南書』となったものです。バイロン・ケイテイ著『ザ・ワーク 副題:人生を変える4つの質問』(ダイヤモンド社刊)をご紹介します。
ここではエッセンスのみをご紹介します。ぜひ手に取って実際に読まれてみてください。

1. まず知ってほしいこと

 

1-1.自分の考えが現実と闘っていることに気づく

たちが苦しむのはある考えを信じて現実に対して異を唱えるときです。起こってほしくなかったことは実は起こるべくして起きています。世の中のいかなる考えをもってしても、起きてしまった現実を変えることはできません。筆者は「起きてしまったことを容認すべきだと言っているのではなく、抵抗したり内面の葛藤により混乱するのではなく、あるがままに見ることは可能だ」と述べています。

1-2. 自分自身の領域にとどまる

界には3つの領域しかありません。「私の領域」「あなたの領域」「神の領域(筆者の言う神はいわゆる宗教上の神ではなく、私やあなたのコントロールを超越した『現実』を意味しています)」。頭の中で「あなたの領域」や「神の領域(現実)」に干渉(こうあるべきだ、こうすべきだと思い煩ったり、憤ったりすること)をしていると自分自身から離れることになります。筆者は「そのとき私の領域を生きている人がいなくなり、うまくいなかい人生に思い悩むことになります」と自分の領域を全うすることの重要さを説いています。誰かにとって最善のことを自分が知っていると思うのは驕りでしかないようです。

1-3. 自分の考えを理解する

えというものは信じさえしなければ無害です。苦しみの原因となるのは、考えそのものでなく、考えに対する執着です。筆者は「風がどこともなく吹いては去っていくように、考えを止めること、コントロールすることはできないが、重要なことはそれに執着しないで、ただそのまま理解することだ」と説いています。そうすると自然と考えの方から離れていき、かつては悪夢だったことが、ただ興味深いものへと変わっていくようです。

1-4. 自分のストーリーに気づく

かが一言も発しないまま席を立ち部屋を出ていくとき。誰かが微笑まないとき。電話を折り返しかけてこないとき。知らない人が微笑みかけてきたとき。私たちには検証なしに何らかの意味づけをする考え=ストーリーが勝手に浮かびます。私たちはふだん単なる考えだという意識さえせず、そのストーリーに捉われてしまいがちです。
著者自身の以下の体験談が典型例として紹介されています。「自宅近くのレストランの化粧室に行ったとき、ちょうど個室から出てくる一人の女性と出くわしました。女性は歌を口ずさみながら手を洗いはじめます。『何てすてきな声!』と私は思いました。ところが彼女が去った後に便座が濡れていることに気づきました。『何て無作法なこと!』さまざまな考えが次から次へと浮かび、挙句の果てに「女装好きな男で裏声で歌っていたんだろう」という考えさえ浮かびました。ところが、自分が用を終えてレバーを押した途端、トイレから勢いよく水が吹き上がり便座を水浸しにしてしまいました。」このケースの場合、成り行きでストーリーはそれ以上先に進まないうちに暴かれましたが、ふつうはこんなふうにはいきません。自分のストーリーに捉われがちな私たちの姿を筆者は「ちょっとしたストーリーが頭の中でどんどん大きくなり、人生についての考え方にまでふくらんでいくのです。人生はいかに恐ろしいものか、世界はいかに危険かというように」と説明しています。

1-5. 苦しみの背後にある考えをつきとめる

べての不快な感情の背後には、真実ではない考えが隠れています。「風が吹いてほしくない」「夫は賛成すべきだ」といったように、私たちは現実に抵抗する考えを持つことでストレスを感じ、その状態のまま行動するので、ストレスはさらに増えます。それでも本来の原因となった考えを理解しようとはせず、自分以外のもの=他人を変えようとしたり、買い物やお金といったものを求めるのです。ところが、こういう方法は束の間の慰めであり、自分のことはコントロールできるという幻想を与えるものにすぎません。
筆者はストレスの意味について、「どんなストレスであっても、それは『あなたは夢の中にいますよ』と教えてくれる思いやりのある目覚まし時計だと覚えておくと助けになります」と説いています。

1-6. 問いかけ

れから説明するワークです。考えやストーリーに対して次の4つの質問と置き換えを行なうことを意味します。@それは本当でしょうか?Aその考えが本当であると本当に言い切れますか?Bそう考えるときあなたはどう反応しますか?Cその考えがなければあなたはどうなりますか?
筆者は基本的な4つの質問を通じて、自分の本当の気持ちや思いグセを理解することで現実に目覚め、人生を好転させていく一連の試みをワークと呼んでいます。次回はワークの進め方についてご紹介します。

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