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どうしてアプリケーターの移動には手ではなく精密な自動操作が求められるのでしょうか?

準拠規格

JIS/ISOにおいて手ではなく自動によるアプリケーターの操作を推奨, ASTM D 823-C

自動アプリケーターとは…

自動フィルムアプリケーターは、卓上コーター、テーブルコーター、マルチコーター、自動バーコーター、自動塗工装置…などさまざまな名称で呼ばれていますが、JISでは自動バーコーターなどの名称が見受けられます。
当社でご案内している装置はバーコーター以外のアプリケーターも広く適用が可能で、さらに操作はバーコーターの転がりを防ぐためのピックアップも含めて完全自動化されていますので、『全自動フィルムアプリケーター』と称しています。
文字通り、塗料やインクなどの塗工液を塗布し塗膜(ウェットフィルム)化させるためのフィルムアプリケーターを高精度で低速~高速まで移動させるための装置です。
塗膜性能のバラツキ…本当の原因は膜自体の性能ではなく、『膜厚の偏在・不均一』だったのかもしれませんね。

塗工の失敗の原因の多くは、移動速度が適切でない、あるいは速度のバラツキにあります

塗膜にスジ状の模様が入ってしまう…凸凹がある…膜厚が不均一になる…塗るたびに微妙に膜厚が違う…
塗工が失敗する原因は、移動が速すぎる、あるいは移動操作中のわずかな速度の変化にあることが多いのです。
思っている以上にアプリケーターをゆっくり動かすことが求められることが多いようです。
アプリケーターによる塗布は、朝も昼も、昨日も今日も常に決められた速度で、そして移動操作中のどの瞬間も同じ速度で動いていることが前提となります。

JIS/ISOの指摘

JIS K5600-4-1 隠ぺい力 の序文に、「同じフィルムアプリケーターを用いても操作者が異なる場合には著しく異なった膜厚の塗膜が得られるので絶対的な方法が要求される」と記されています。

自動アプリケーターを選択する上でのポイント

1.装填するアプリケーターの形状を適切なものを選ぶこと

フィルムや塗膜に高い機能が求められる現在、ともすると私たちはバーコーターやバードフィルムアプリケーターといった直接塗液と接するアプリケーターの精度の方に目が行きがちです。
しかし、アプリケーターでいえば、ギャップの精度もさることながら、接液部の形状と粘度の関係もたいへん重要です。

アプリケーターの形状と塗料やインクなどの塗工液の粘度との関係は…» アプリケーターと粘度の関係

2.速度調整幅が超低速側も含めて幅広く、走行中の速度の安定性が高いこと

当社の調査では、自動アプリケーターを採用されたお客様の80%は超低速領域での走行性能が機能性塗膜の開発にとって必要条件であったとお答えになっています。今は必要でないと思われているユーザーの方も参考になるデータではないでしょうか。
また、当社がご案内している全自動アプリケーターをご採用になられた方の70%は、「低速領域での速度設定の細かさ(1mm/秒きざみで設定が可能)」がご採用いただいた決め手でした。
 2位:走行安定性 (設定速度に対する±1%)
 3位:コンパクト設計 (バキュームポンプも内装したすっきり設計の効果)
なお、本全自動フィルムアプリケーターは、高速~超低速まできわめて幅広い速度レンジを持ちます。高速で使用されたい方ももちろんご満足いただけるスペックです。

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